夏のゴミ箱は楽園。

 

 

早いもので今年も7月。鹿児島もやっと梅雨が開けた。6月は雨の連続で洗濯物の所在に悩まされており「早く梅雨が終わらないかなあ」などと考えていたが、湿度が比較的高いせいか晴れたら晴れで不快指数は高めだ。

 

先週の金曜日のこと。

今日も暑いなあと思いながら家に帰ると、玄関から只ならぬ異臭が放たれていた。そして天井には目を見張るほどのコバエがたかっている。原因を突き止めるのにさほど時間は掛からなかった。

 

 

 

ゴミ箱だ。

 

 

 

最近自炊をかなりの頻度で行っていたのと朝食をバナナにしたこともあって、中は溢れんばかりの生ゴミ(とティッシュ)で埋め尽くされていた。そして風通しの悪い我が物件が生ゴミに含まれる菌を繁殖させる。まさにコバエにとっては天国に違いない。ゴミ箱内に殺虫剤とファブリーズを撒いたが、上空漂う黒い点に対しては為す術無く、しばらくの間1Kでの共同生活を強いられた。

 

 

 

そして今日は月曜日。ゴミ出しの日。

すぐさま異臭を放つ袋の口を縛り、ゴミ捨て場に出した。一体中にどれほどのコバエの卵があったのだろうか。この卵が琥珀に閉じ込められ、何千年も後にクローンとして復活する未来があったのかもしれない。

 

 

 

 

幾多の生命が生まれ消えるのと同様に、かくして楽園は滅びるのであった。

 

滅びるよね?